今日も仕事で七五三着付けをし、久しぶりに女袴もあったので
あれ、女袴の紐の最後のかけ方、どうしてたっけ…と記憶を掘り起こす。卒業式シーズンが終わってからしばらくやってなかったので、上から下…だっけ下から上…でもやってる店あったな…と曖昧になる。

最近行きつけにしてる美容室で成人式の話になったときに、私が「外注の着付けさんでアタリの人が来ると嬉しいよね」とか言ってたら、店長さんが
「ハズレもあるよね。うちに来てくれるベテランさんは、あっちこっちでちょこちょこ習った人はダメって言ってるよ。」
なんて言うので
そういうもんかな…?
としばし考え込んでしまった。

しかしよくよく考えてみると、確かにそうかもしれないとも思う。
着付けのやり方なんて人それぞれ。正解はない。
習った流派、学校、職場によって紐のかけ方やら細部の処理の仕方やらは違う。

今は無料で動画もあるし、いろんな先生のいろんなやり方を参考にすることはできるけど、選択肢が多すぎて自分の軸になる着付けがなければ惑わされることもあると思う。

私にとっての軸は師匠の着付けで、職場や無料動画、他の着付けさんの手技などを参考に取り入れた部分もあるけれど、やはり確たる軸は師匠の手捌きに帰結する。
他のやり方を試した結果、師匠が違うやり方をしてたのはこういうことだったのか、と改めて感心したりもする。

着付けは結局、補正から始まって帯結びまでの一連の作業であって、どこか一部分を切り取って誰かから学んでも美しい仕上がりにはならなかったりもする。自分の目標とする着付けをする人に出会い、学ぶなら、一途にその先生から全てを学ぶつもりでやるのが結果的に美しい着付けへの近道になるのではなかろうか。
とはいえ私は好奇心旺盛なので、いろいろ試したがりですけどね。

私は師匠の元に10年以上いるので、今年はついに卒業を言い渡されてしまったのだが
もうすぐ迎える最後のお稽古に着ていこうと思ってる着物があり、さっきごそごそと引っ張り出してきたところ。

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この辻ケ花調の小紋は、まだ師匠と出会って間もない頃に練習用に持って行ったもの。
柄が見易いように明るく写してみたが
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実物はこんな、毒々しい赤茶色。なぜかラメが飛んでいる。
八掛けは深紅でさらに毒々しさが感じられる、趣味性の高い一着。

当時の私は
とにかくかっこええ!
と思ったんだけども、師匠は「これは帯合わせが難しいわね…」と困惑しつつコーディネートを考えてくれ、袖丈が長いからと手持ちの長襦袢の袖丈に合わせて縫い直しまでしてくださった。

しかし時が経つにつれ、確かに帯合わせの難しい着物だな…と感じるようになり、しまいこんでおりました。

着物の袖丈を直してくださったときに
「たくさん練習してね」
と言ってくれた師匠。
あの頃を思い出してこれを身に纏い、最後のお稽古に行きたいと思っています。

で、肝心の帯合わせ。笑
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うーん、なんか違う。
地色が暗いと重々しい…。
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こっちかな…。

白地は間違いないんだけど、白い帯は年が明けないと気分じゃないんですよね。
また暇を見つけてコーディネートを考えたいと思います。

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